仲町通り公民館プロジェクト展
藝大生が切り取る上野・湯島、そして池之端仲町とは?
2年間、仲町という街をアートでつなぐことに取り組んできた東京藝大絵画科学生有志。本展には、2019年7月に彼ら自身が企画・開催した「仲町通り公民館プロジェクト」から3組の作家が参加・出展します。
電気代班
夜の街という印象に覆い隠されてしまう仲町に住む人々の生活。
意識しないと目を向けることが難しい、ここに住む人々の生活感を体感できる空間。
監視カメラ班
根差している物が地元地域の人々と私たちの境界線で見えなくなっている「昼」と「夜」。
私たちは視点、視線の問題に疑問を抱いた。
意識的ではない日常に隠された生活パターンから仲町の動きを読み解く。
私たちも境界線をを引いている。
それを私たちは観たいのかだろうか?
私たちは“モノ”から仲町の人々の「性格」や「特性」、「ニオイ」、「気配」、「街の様子」を観ている。
実際にそれらを感じている。個性的な誰か(仲町)の気配を辿っている。
退廃的で哀愁漂っている街の文化や歴史のラインを辿って探っている。
人と人との繋がりの中からそれを探る事で仲町全体を繋げていく。
“線”ははっきりとしているのではなく滲んでいる。その滲んだ線を広げていきたい。
何かと何かがぶつかって生じる滲みの色はすごく綺麗ではないだろうか。
その瞬間を作って行きたい。
人と人との繋がり合い。個性とのぶつかり合い。そのものとは何か。
全く違う人ととの境界線(壁)を問題とせずに境界線を探っている。
仲町の忘れ物班
街のリサーチをしていく中で仲町の中で不法投棄や、無断駐車の禁止を促す貼り紙を街のいたるところで多く見かけた。
無くなることのない路上ゴミと向き合う仲町の方々。
ゴミ問題を追ううちに仲町のひとつのかたちが見えてきた。
ゴミ自体は境界線は無くテリトリーが無いものであるが、その問題解決に向けての行動は個々のお店や、コミュニティーで行なっていることが浮かび上がった。
鑑賞者の方がお土産のように持ち帰ることを想定して、無名の遺留物をラッピングしポップなイメージに転換した。共通の問題である路上のゴミから、町が抱える問題や、新たな活動などの様々な町づくりのきっかけが見えてこないだろうか。
仲町通り公民館プロジェクト
東京藝大絵画科学生有志により開催された仲町通りを舞台としたアートプロジェクト。いくつかのチームに分かれて制作を行いましたが、今回はその中から3組の作家が出展します。